このご相談もそういうご家族からのものでした。

90歳を超えるお父さんを毎年、年末から暖かくなる３月末頃までご姉妹が住む家に呼び寄せ

一緒に暮らしておられました。

90歳を超えたと言っても、お元気で要介護認定も受けていません。

ある年、娘さんの家に滞在していたお父さんが腰を傷めてしまい、それまでは布団で寝ていた

のが、介護ベッドが必要になりました。

介護者：父は旅行でこちらに来ているだけなので、こちらには住民票がないし、今から介護

申請しても認定が下りるまで待てません。でも腰を傷めたお父さんを一人で田舎の自宅に帰す

わけにもいきませんし、その上、父は腰が良くなれば田舎に帰って自宅で一人で暮らすつもり

だと言ってるんです。とにかく今は介護ベッドを購入するしかないので、どこで買えば良いの

でしょうか？

お節介士：お父さんがこちらに滞在するのはどのくらいでしょうか？

介護者：普段は３ヶ月ですが、今回は長引くかもしれないし半年くらいでしょうか。

お節介士：介護ベッドはシングルベッドとはいえ、普通の高さ調節や背上げ足上げ機能が

ついたものだと30万円以上になります。しかも自宅に帰られた後は邪魔になるでしょう？

こんな風に一時的に必要なだけなら、介護保険外のレンタルという方法があります。

介護認定を受けていないという場合、担当のケアマネもいないので、福祉用具の店や

ショールームで相談してみるよう伝えました。

これは「自費レンタル」で先ほどのような介護ベッドだとレンタル料は高くても１ヶ月分

の介護保険の利用料と同額程度です。

認定を受けて保険適用の場合は、自己負担が1割〜3割なので、自費なら10割と考えれば

良いでしょう。

レンタルは割高だと思うかもしれませんが、数ヶ月のために購入するよりはリーズナブル

です。ただ、レンタル料は計算方法や搬入出の料金の違いもありますので、何箇所かで

確かめた上で決めると良いでしょう。